社員インタビュー

デザイナー

「ユーザーファースト」を実現するには、
自分が不便な想いをすること

デザイン顧問

池田 拓司 -Takuji Ikeda-

ニフティ株式会社、株式会社はてな、クックパッド株式会社を経て、2017年4月にDesign&Life inc.を設立。クックパッドではユーザーファースト推進部長・執行役も務め、Sassを使ったUI Frameworkの構築、Web・アプリなどサービス全体の設計、ユーザーを向いたデザイナーやサービス開発の組織づくりに従事。オウチーノに2017年4月、顧問としてジョイン。リューアルデザインやUXなどに携わる。

インタビュアー

デザインチーム マネージャー

奈良 健一 -Kenichi Nara-

2009年7月株式会社オウチーノ入社。長年、オウチーノのメインデザイナーを務める。

少し先の未来を考えて、仕事をしてきた

奈良:池田さんは、多摩美術大学出身ですよね?学生時代は何をやられていたんですか?

池田:大学時代はプロダクトデザインを専攻していて、椅子を作ったりしていました。多摩美術大学の二部だったのですが、そのころの二部はITの先進性がすごく強くて。僕自身、高校からパソコン通信をやっていたので、大学在学中はインターネットにどっぷり浸かっていました。
卒業後はニフティ株式会社に入社しました。在学中から3Dアバターサービスのアルバイトをしていて、パソコン通信や、インターネットで創造的な場を作るのが面白かったので、ISP(インターネットサービスプロバイダ)に就職しました。そう考えると、今とやっていることあまり変わらないですね。

奈良:WEBサイトを作り始めたのはいつからですか?

池田:大学生です。卒業制作は、Flashで地図のメタファーを用いて、インターネット上の情報を人々が探す様子を可視化するデモを作りました。そのころWEBサイトを作っている人は、身の回りにはほとんどいませんでした。

奈良:ニフティの後はどちらに?

池田:株式会社はてなに入社しました。7年間いましたが、インターネットサービスをメインで作りながら、会社のロゴやオフィスのサインなんかを作った経験もあります。ロゴは今も使われています。
今のように「UI」といった言葉が使われる場面もなく、WEBデザイナーというと、コーポレイトサイトや広告を作るというイメージが今よりも強かったと思います。
余談ですが、今オウチーノで技術顧問をしている舘野さんとは、はてな時代から仲が良かったんですよね。もう10年くらいの付き合いです。

はてなに入社した時は、社員がたった7人しかいなくて。僕がはじめてのデザイナーだったこともあり、会社における「デザイナー」のポジションをしっかり作っていかないといけないと考えていました。その後、1人、2人とデザイナーの仲間が増えて、チームになっていきました。
僕が比較的技術志向が強いデザイナーなので、デザイナーとエンジニアが一緒に開発していくスタイルを確立させていきました。当時はエンジニアドリブン(主導)で、「これにデザイン当てておいてよ」というのが普通でした。そんななか、デザインドリブンで開発を進めるやり方も導入していきました。

奈良:池田さんは、インターネットの変化に合わせて活躍されてきていますよね。

池田:タイミングが良いだけですね。ただ常に、これから、それも少し先の人々の生活やインターネット像について考えながら仕事をすることは、今も昔も変わりません。

人よりもサービスの事を考えている時間は多いってところだけは、自信を持ちたいと思っていた

奈良:オウチーノでも「ユーザーファースト」を大切にしていますが、「ユーザーファースト」をプロダクトに落とし込んでいくには何が大切だと思いますか?

池田:上司からは常々、「もっと不便な思いをしろ」「生活していて不便に感じる機会を作れ」「色んなところへ子どもと行け。絶対不便なことがあるから」「休みの時も、そういう不便を意識する状態でいろと言われてきました。すると、普段からぼんやりと「なんでこのサービスはここを直さないんだろう」「なんでこのままなんだろう」と思うことが癖づいてきました。思考がそう変わってきましたね。
例えば昔、子どもと2人旅をしようとネットで飛行機のチケットをとろうとしたんですが、当時は予約をした後でないと座席が選べなかったんです。そうしたら隣り合う席が取れなくて、キャンセルしようとしたら、キャンセル料が発生すると言われ……。
そういった時も、「UI上、最初にそれを分かっていないといけないよな」とか、「そもそも僕のような人が少ないのかな」とか、「どうやったらいいんだろう」と勝手に推測したりはよくやっています。

僕、時間を作って色んなアプリなどのインターネットサービスを使うようにしているんです。できるだけユーザーの立場に立ってそれに共感し、自分はどう感じるか、他の人はどう感じているかなど想像を膨らまして客観的に見るようにしています。その量だけは、人よりも勝っていないといけない、自信を持っていたいと考えています。
「なるほど、こういう動画編集方法あるんだ」とか、「こういう新しいやり方があるんだ」「これすごく便利だな」「これ全然ダメだな」みたいな発見を相当積み重ねてきました。今であれば、「オウチーノのユーザー層が使っているアプリは何だろう」と考えますね。そして、サービスを使ったらキャプチャをとっています。

奈良:私もデザインをするときに競合他社のサービスや他業種のサービスなどを見比べて、ユーザーに支持されるUIの傾向を参考にしますが、いざデザインを作る時って、何が客観的で、何が自分のフィルターを通っているのか分からなくなる時ありません?

池田:たしかに没頭しちゃう時はあるので、周りの方の意見を聞いて、それを踏まえてもう一度考え直したりすることもあります。
あとは、自分がほしいものを作る時って、客観視するのが難しいですよね。それよりも、自分の身近にいる人を想像しながら、「その人が使うとしたら」という観点で作った方が客観的になれるし、自分はそちらの方が向いているなと思う時があります。

奈良:オウチーノのデザイン顧問ですが、「住」のジャンルについてどう思われますか?

池田:もともと、物件を見るのが好きなんです。広いワンルームが好きで、そういう部屋を目的もなく眺めたりしています。自分でも家を買っていますが、暮らす環境について改めて考えるいいきっかけになりました。
僕は、住まいは、人の成長や状況に合わせて変えていくといいと思っています。僕がワンルームを好きなのは、変化に合わせて住む人の手で変えていけるから。間取りに縛られたくないというか。いつか大きな平屋なんかを手に入れて、自分たちのスタイルで作り上げるのが夢です(笑)
家って、「買ったらゴール」と思われがちのように感じます。しかし、購入した家に住み続けるのは、あくまで1つの選択肢。将来的に移り住むことも見すえるようになると、住まい探しというものの捉え方も変わってくるんじゃないかと思っています。

デザイナーにとって大切なのは、「私といえば○○」があること

奈良:デザイナーというと、そのノウハウについてが問われがちですが、チームの組織運営については、どう思われますか?

池田:そうですね。仕組みを考えて実行することによって、何かを動かしたり、良い方向に導くのが好きなんです。社内組織も、実生活も、インターネットサービスも。
オフィスレイアウトについても、デスクの配置のこととか、すごく口うるさく言っていました。スタンディングデスクがほしいとか、背中合わせのレイアウトにしてほしいとか、デザイナーの後ろは壁にしてとか。どうやったらいいアイデアが生まれやすい環境にできるか、集中して効率的に仕事を進められるか、というのを働く人のことを見ながら考えていました。共感されていたかはわかりませんが(笑)
僕自身が好きなのは、手を動かしてデザインしたり、コーディングしたりすることです。しかし、率先してマネージメントなどをやりたがるデザイナーは、あまり多くないですよね。前述したように私は仕組み作りなども好きなので、そういう点でも人よりやりがいを感じてやっていました。クックパッドでも、最初からそういったことをやらせていただいたわけではありませんが。

奈良:クックパッドのデザイン統一もやられたんですよね。

池田:クックパッドに入社した時に「3ヶ月の試用期間の間にクックパッドのデザインフレームワークを作る」という課題設定をして、やりきりました。入社前にそこを目標の1つにおいていました。そういったサービスの仕組み化も好きです。
クックパッドでは執行役もやらせていただきました。デザイナーという立場から経営という立場に代わり、責任や権限をもって仕事をした経験は大変勉強になりました。

奈良:デザイナーにとって大切なものは何だと思いますか?

池田:まずは、ユーザーの気持ちになって考えられるか。組織に色々な立場の方がいるなかで、デザイナーはまずこの視点でいるべきだと思います。
あとは、得意分野を持っていること。ビジュアルデザインが得意、絵が描ける、コーディングもわかる、など、小さくても大きくても何か「会社のなかで一番」という武器があることだと思っています。
また、新しいデバイスが出てきたり、人々の生活が変化していくなかで、デザイナーに求められるものも変わっていきます。新しいことへの視野を持つことも大切ですね。

奈良:なるほど。ただ、池田さんものすごく幅広いじゃないですか(笑)

池田:僕は器用貧乏タイプなので、そういう点ではよくないですね(笑)「私といえば○○」というのがあるといいと思います。中途半端に幅広くやるのではなくて、ある一定以上のレベルの武器を持っているということは、何かをやり抜ける力や集中力がある人なんだと思っています。
なのでオウチーノのデザインチームも、そういう人たちの集団であるといいなと思います。

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